稲光伸二『はじめての虐殺』
スク水を着た女子小学生の軍団が、ウイルスに感染したロリコンどもと戦う物語。タガのはづれたサブカルチャーと併走しつつも、そこから最大限の距離をおく、ドライでアイロニカルな作風がおもしろい。必読だ。
https://t.co/AUKIEyFxpi
吉谷光平『恋するふくらはぎ』
社会人もののラブコメ。タイトルは脚フェチだからではなく、大人になっても背伸びしてしまう男女を諷刺している。コメディ寄りだが、葛藤や成長も描かれていて読みごたえあり。
https://t.co/IKbgDISFm1
灰刃ねむみ『足芸少女こむらさん』
なんでも足でこなす雑技団育ちの「こむらさん」が、一切手を使わずに活躍するコメディ。ひたすら足足足足と暴走するフェティシズムを、くっきりした絵柄で描写している。
https://t.co/jkHEuFTY5v
マウンテンプクイチ『球詠』6巻
主人公のピッチングと機を同じくして、作者の表現力も覚醒した第6巻。擬態語や枠線などの実験的表現が目を引くが、登場人物の何気ない表情や動きなどにも深みがある。ひょっとしたら本作のピークかもしれない名勝負だ。
https://t.co/7E6ho894Na
杉浦次郎『僕の妻には感情がない』
サラリーマンの青年と、家事ロボット「ミーナ」の生活を描くラブコメ。中古で安く購入したミーナは常に無表情で、ただの機械であるはずだが、たまにドキッとさせる言動をして葛藤が生じるのが読みどころ。
https://t.co/TZ7rssoxH4
笹生那実『薔薇はシュラバで生まれる』
「黄金時代」とも言われる、70年代の少女漫画の創作現場を、美内すずえなどのアシスタントを務めた経験にもとづいて語る作品。熱かった時代を駆け抜ける青春群像は、作家論・作品論としても面白い。
https://t.co/PDQFzQOpEp
津留崎優『SA07』
漫画・アニメ系の専門学校を舞台とするコメディ。「承認欲求の鬼」と呼ばれ、オタサーの姫的ポジションを目指す主人公の、破天荒な言動が笑える。その一方で、初恋を経験して右往左往する姿がいじらしいし、個性的なクラスメイトの群像劇としても面白い。
https://t.co/qVWwsNqMoH
佐藤駿光/Cボ『リトル・ブル』の世界観
球速160キロを誇る高校1年生の女の子が、双子の兄の名義を借りて甲子園をめざす野球漫画。アニメ放映中の『球詠』と比較し、どうやって「漫画のウソ」を成立させているかに注目した。
https://t.co/5OUQbOxjdu
須藤佑実『みやこ美人夜話』
京都を舞台とした、幻想的で寓話的な話をおさめたオムニバス。ノスタルジックだけどベタベタしない作風は稀有なものだし、昭和ぽかったり現代風だったりする女子たちが、あいかわらず魅力的。
https://t.co/23SQMXf4Db
冬目景『黒鉄・改』
鉄仮面の渡世人が活躍する股旅もの。改題してのシリーズ再始動で、単行本はなんと17年ぶり。初期作品を髣髴させる『空電ノイズの姫君』もふくめ、冬目景ルネッサンスが到来した。
https://t.co/7trvOHlO08
みもと『コイゴコロクリップ』
オムニバス形式の百合漫画。ちょっとクセのある絵柄で、ストレートに感情をぶつけあう少女たちのシーソーゲームを描く。レーベルは百合姫コミックス。
https://t.co/AfjLYM81ux
渡邉嘘海『エデンの処女』2巻
男が絶滅したディストピア(あるいはユートピア)を舞台とするゴシック百合が、作者もおどろきの第2巻刊行。かませ役である葵の内面をぐりぐりと抉る描写に、迫力がある。
https://t.co/VwvqodcZsD