渡辺多恵子先生の作品で一番衝撃を受けたのは「はじめちゃんが一番!」
第一話のこのシーンで度肝を抜かれた。
五つ子の弟達さえいなければこんな貧乏生活せずにすんだのに!
社会科の授業でぬれ半紙まびきの話に共感し血を燃やす主人公。
私の少女漫画観を丸ごとひっくり返した。
また読みたいな。
谷川史子先生「おひとりさま物語」
43歳独身で母親に孫を見せられないことに罪悪感を感じる女性。
「子供は親孝行の道具じゃない」
正論はいくらでも述べられる。
が、母親は苦労して自分に色々してくれたけど、自分は子供のために何もしなくて楽ちんラッキー♪
そう思えるほど人は強くない。
切ない。
塀内夏子先生「オフサイド」10巻。
連載当時はバブル経済絶頂期の1988年。
日本中が贅沢を謳歌していたイメージがあるが、実は大都市限定の蜃気楼だった。
地方の中高生達はコロッケにソースをたっぷりかけたりしながら白米をドカ食いする主人公たちに共感した。
いつの時代も白米って正義なんだなあ。
昔は副食が今ほど充実しておらず、少ないおかずでいかにご飯をたくさん食べてお腹を満たすかが勝負みたいなところがあったので、「ばっかり食べ」が成立しなかったとの事情もある気がします。今はおかずでお腹いっぱいになるので、「ごはんをおかわりする」という概念も無くなりつつあるのかもですね。
第二次世界大戦、ソ連の子供達を次々と轢き殺すナチスドイツ戦車部隊。
80年後、ロシア戦車部隊がウクライナに押し寄せ子供達を次々と殺し続ける。
一体どうしたら、この繰り返される歴史の輪廻を断ち切れるのだろう。
「戦争は女の顔をしていない」3巻
独ソ200万人以上の戦死者を出した、スターリングラード攻防戦。最前線で戦うソ連軍女性兵士たち。
「この戦争が終わったら、皆がお互いをいたわりあう素晴らしい世界になるに違いない」
80年後、共にナチスドイツと戦ったロシア人とウクライナ人が殺し合う。切ない。
子供がsekai no owariのsilentが好きでよく一緒に聴いている。
♪クリスマスなんて無ければ
♪いつも通りの
♪何にも変わらない
♪夜なのに
の部分を聴くと何故か、稲中卓球部のサンタ狩りのシーンが浮かんできてつい笑ってしまう。
「この世界の片隅に」で紹介された楠公飯。
一合のお米で三合分のご飯が炊ける節米料理だが、残念な味として描かれていた。
しかしトッカグンのYouTube企画で試作したところ、驚きの結果が出た。
芋のような食感になるものの、普通に美味しく食べられるというのだ。
食糧危機の際には試してみたい。
つるまいかだ先生「メダリスト」4巻
泣いた。
学校で徹底的にいらない子扱いされ、毎日ミミズを掘りながら泣いていた主人公。
フィギアスケートに打ち込んだ一年間で成長し学校でも褒められるようになった。
生まれて初めて芽生える自信。
私が私でいていい理由。そのために私は闘う。
今巻も超名作!