『ポーの一族 秘密の花園2』萩尾望都:『ポーの一族』、21世紀の新作4巻目。アーサー卿が一族に加わるまで。面白かったです。新刊が出ると、既刊を(元祖も)取り出して読み返し。巻を重ねるごとに、どんどん複雑、重層的になっていく。過去の話も深みが出る。萩尾先生は70歳超えてるのになあ。神業!
『大いなる眠り』レイモンド・チャンドラー。フィリップ・マーロウが帰宅すると、将軍の次女がベットに全裸で横たわって待ち構えてる(アパートの管理人をたぶらかした)。平井和正の『狼の紋章』で小沼竜子が全裸で犬神明のベットに潜んでたシーンはオマージュだったんだな。絵は坂口尚『ウルフガイ』。 https://t.co/FJzsJJHdUy
『十年目の毬絵』萩尾望都:漫画原作者の増山法恵氏が死去されたとの情報を知り、『十年目の毬絵』を読み返しました。本当に切ない話だなあ。「オレはずっと三人でいたかったよ」の言葉が魂の叫びのようで。それにしても、萩尾望都先生が『一度きりの大泉の話』を出してから二か月後に亡くなったとは。 https://t.co/cbSD4lx8qc
『冬の動物園』谷口ジロー:昭和41年(1966年)が舞台。京都の織物問屋に就職した浜口青年が上京して漫画家のアシスタントになり、初めて雑誌に自作のマンガが掲載されるまでの物語。谷口ジロー版『まんが道』? 絵は凄い緻密。主人公の浜口が好青年。年下の闘病中の少女との清らかな恋愛が良いな。
湯浅政明監督の新作アニメ映画『犬王』がベネチア映画祭で喝采を浴びたそうだけど、予告編を観ると面白そう。原作は古川日出男の『平家物語 犬王の巻』、キャラクター原案は松本大洋。
能楽師の犬王は『ねこねこ日本史(8)』(そにしけんじ)にも登場してた。猫ではなく犬だった。 https://t.co/JLOM5BiJ7V
平井和正「「幻魔大戦」の作者として、作品の大きな流れの中で、故意に書き落としたことがあります。」(『「めぞん一刻」考』)のシーンは第8巻『集結の時』第4章の「夕闇の底に燈火が点る家並に、ある新鮮な懐かしさを感じながら」以降だと思うのですが、漫画では2ページ。もう少し読みたかったな。
『extra幻魔大戦 ⑤』[原作]平井和正 [漫画]NN:平井和正の小説『幻魔大戦』漫画化の挑戦。第5弾は小説第8巻『集結の時』。後から来た、大人の杉村由紀が東丈の秘書筆頭になったあたりは、初読の頃は不快だった。郁江がいるのにと。高校GENKENからの改組は必要なんだけどね。郁江の「治療」は感動。 https://t.co/hqT1woDWMC
『ゴーマニズム宣言SPECIAL コロナ論3』小林よしのり:1、2より増ページ(対談は三浦瑠麗氏、井上正康氏)。新キャラのコロナ君がカワイイ。全体的にマスコミ批判。僕も新型コロナ禍の報道ほどマスコミに対して不信や怒りを感じたことはなかったよ。第17章は「火の鳥、ブラック・ジャック、ナウシカ」。
『打天楽』佐藤史生:短編集。面白かったです。表題作は『ワン・ゼロ』の番外編。開明獣が良いね。短編ではもったいない。『ムーン・チャイルド』『楕円軌道ラプソディ』も、もっと読みたいと思った。前者は母子の関係がスリリングで萌え。後者は「わたし自身の大人になりたいの」という雨衣子が魅力。