「吸血鬼ドラキュラ」と並び、「フランケンシュタイン」(日本公開は1932年)が日本の怪奇マンガに与えた影響は測り知れない
楳図かずお先生はもちろん、伊藤潤二先生にまでその影響は及んでいる
楳図先生が「恐怖への招待」(最初の画像)で仰ってるように、この無差別的なところが現代的かもしれない
(グロあり。閲覧注意)
谷間夢路 meets ジェフリー・ダーマ―!!
内容に関しては、まあ、その…何ちゅ~か…何ちゅ~か…何ちゅ~か…(fade out)
ともあれ、被害者に「エクソシスト」を見せていたり、ロボトミー手術のシーンもあり、内容は意外ときっちりしているみたい
でも、電子書籍化は無理そう…
帯ひろ志「死者の人形」(「恐怖ミステリー冬の体験大百科」)
「ケイブンシャの大百科」の一冊に収録され、多くの人の記憶に焼き付いているかもしれない
帯先生は可愛い女の子に定評があり、人形も可愛らしいのだが、人を襲う時は実に凶悪で、落差が味わい深い
心温まるラストに作者の人柄を感じる
極々一部で熱狂的なフェチがいるらしい「女性切腹」
私には理解不可能な世界ではあるが、最初にこのテーマを扱った漫画(エロ雑誌以外)の一つに坂上泰夫「女切腹」(太平洋文庫/1963年)がある
ただ、切腹の作法など無視して、着物の上から刀をぶっ刺しているので、切腹マニアからのウケは悪いかも…
最初の本格的な「女性切腹」漫画が誰のどういう作品なのか私にはわからないが、平田弘史先生のようなリアルな時代劇画の出現以降なのではないか?と考えている
とりあえずは、手持ちの「女性切腹」漫画の画像をどうぞ
(2番目の画像は淀川晴生「捕縄尼僧鉄火帖」。4番目は臣新蔵「侍に散る」、傑作!!)
最近、水木しげる先生の作品を全く読んでないが、古本屋で小学校の頃のトラウマと再会(画像は単行本だが、当時読んだのはワイド版)
特に「ムーン大王」の「殺人水」はいまだにダメ
人を溶かす水が襲ってくるって怖過ぎ!!
にしても、水木版SFって奇想と理想と現実のやるせなさが入り混じり、実に芳醇
「週末株式会社」では、「地球のシン」が腐っていて、梅毒だと第三期とのこと(梅毒は症状が出にくいので、うまい喩えかも)
あの当時でそうなら、今はもう第四期だろう
戦争、異常気象…あちこちでトラブルが噴出しながらも、ヤバいヤバいとバカみたいに繰り返しながら、人類は絶滅に突き進むのだろう
高塚Q「清潔なラジオ」
「壊れた」兄により弟の舌はアンテナにされる。以来、弟の頭の中はノイズに溢れ、舌を出さないと人の言葉を聞き取れなくなり…という内容
稀に見る、ノイジー&屈折しまくりの「電波」作品(「クリーン、シェーブン」級)
読後感は一言「イ、イカレてる…」(最高の褒め言葉!)
昔のマンガでたまに見る「ぐるぐる縛り」、何か好きだなあ~。
こういうのを見ると、個人的には「トムとジェリー」を連想しちゃいます。
(余談だけど、最初「芋虫縛り」と表現しようと思ったら、SMにそういう名前の緊縛方法があるそ~な。)
羽生生純先生はギャグ漫画で高名だが、怪奇漫画ともすこぶる相性が良い
負の方面にリアルな絵柄と毒々しさに満ちた色遣いの為に、ベタな怪談でも、非常に不気味
ホラーとギャグは紙一重と言われるが、「ギャグでもちゃんとホラーしてる」というのは意外にレア
一度、本格的に怪奇漫画に挑戦して欲しい
神田森莉先生「苦痛道士現る!」(「ホラーM」1997年3月号)
知恵の輪を解くと、地獄から苦痛道士が現れ、最高の苦痛を味わわせてくれる…って、どこかで聞いたような…
でも、ヒロインは超ドMな女子高生で、これはこれで面白い!!
クライヴ・バーカーと神田森莉先生、相性はいいのではないでしょうか?
昔の漫画雑誌で「元祖!!スプラッター時代劇!!」といった感じの漫画があると、妙に嬉しくなる
最近の掘り出し物は、桑原たけし・構成/西村亮太郎・原案「鮫牙四郎魔剣行 呪いの魔像」
「子連れ狼 三途の川の乳母車」以前にドタマかち割っているのは流石
この芯から荒み切った雰囲気に一人悶えている