三田京佳(aka 三田京子)「あたし好みの男」(「特集夜話」1973年2月号)
三田京佳は中国が舞台の作品が多いのだが、現代ものは初めて見た
冒頭のヤバいオーラのヒロインで色々と期待してしまうが、内容は色男の上司に接近したら子持ちだった…というショ~もないもの
松下哲也先生がアシストしてます
一峰大二「人食いたばこ」
題名からは想像つかないが、自動車事故で殺された少年の幽霊がドライバーに復讐する話
怪奇マンガにはよくある内容だが、轢き逃げではなく、加害者は「上級国民」という所がミソ
池袋の件がある為、読んでる間、腹が立って仕方がない
ラストはド派手な最期が待ち受けてます!!
中島徳博「番長が行く」
今は滅びたジャンル「番長もの」の力作
表紙の番長は爽やかだが、これはしきはるみ先生が描かれたようで、実際は中表紙のようなむっさい感じ
勉強はできないけれど気は優しくて力持ちの番長、その子分たち、彼が憧れるマドンナ、一癖も二癖もある転校生、彼を敵視する(続く)
中島徳博「哀愁のナポリ」
駆け出し画家の日本人青年と資産家のイタリア娘の悲恋を描いた「純愛ロマン」…というだけでなく、イタリア旅行の気分まで味わえるお得な一冊
カプリ島(青の洞窟)、ポンペイ、カステロデ・ローヴォ(花火)といったエキゾチックな要素をストーリーに効果的に絡め、(続く)
池川伸和(aka 池川伸治)「ある日ひとりの女の子が死んだ」
ある少女が公園でアコという迷子の少女と出会う。少女はアコを家に連れていくが、アコは少女の善意につけ込み好き放題し始め…という内容
「悪魔のような子供」を描いた先駆的な作品かも
池川先生の「毒」は実に生々しく、現代にも通じます
「別冊ゆめ⑧」(若木書房/170円)に収録
こんなマンガ、当時の少女にショッキングだったのでは?と思ったが、併録の森幸子「木枯」は徹頭徹尾、悲惨なストーリーで、意外と慣れっこだったのかも?
この作品では広島の二次被爆が扱われているのが興味深い(井伏鱒二「黒い雨」より早いのだろうか?)