成田アキラ先生「おっとろしい女」(1973年「臨時増刊土曜漫画怪奇特集」)
エッチ体験漫画の大家だが、実は怪奇マンガもあった
酔っ払いがバーの女の誘われるが、女は蛇女で…という内容
蛇女が奇妙にユーモラスなのは、叔父のムロタニツネ象先生の影響?
成田漫画とエロは相性がいいと再確認しました
「宇宙人・UFO 宇宙怪獣ものしり大博士」(桃園書房/1980年7月1日)
極めて低レベルな大百科本で、読む価値はない
徹頭徹尾つまらないが、特に印象に残ったのは「ヒーローテスト」
著者のやる気のなさ、投げやりさがひしひしと読者の胸に迫って来る
後に残るのは、気を滅入らせる、薄ら寒さのみ
小学校~高校の間にビデオ・バブルを経験し、ほぼ毎週ホラー映画を観てきたせいか、怪奇マンガの中にホラー映画の影響を受けたコマがあると、何か嬉しくなる
でも、日野日出志先生の「ギニーピッグ」は攻め過ぎのような気が…
あと、顔をナイフで切り刻む描写はルチオ・フルチの「ザ・リッパー」のはず
東京五輪まで一月を切った
色々な意見はあれど、ここまできたなら、選手達には頑張って欲しい
ただ、コロナ禍で皆、練習不足だと聞く
そこで「古賀式金メダル獲得法」をご紹介
やり方は簡単
求める能力を持つ動物を日干しにした後、粉末にして、それを服用するだけ
日本勢のメダル・ラッシュは確実だな
加東一彦(aka モンキー・パンチ先生)「殺人試験」
「なんの証拠も残さずに一人の人間を殺」すというテストをクリアすべく奮闘する殺し屋の話
絵柄はモンキー・パンチ時代と全く違うが、凝ったサスペンス描写や皮肉な結末は後の作品に通じるかも
主人公がルパン三世ほどスマートでないのが新鮮だった
岩崎誠治「セックス・マシン」(「漫画OK」1971年1/28号)
松本零士先生についてさほど詳しくはないが、1970年頃にフォロワーがいた模様
頑張って似せてはいるものの、読めば読む程、違和感が募り、ギャップがたまらない
やけにマシンの描写に凝っているので、かなりのファンだったのだろう
愛を感じる
横山まさみち「わが青春にクソあり」
他人の家の便所を掃除してまわる男子中学生が主人公
彼の目的がラストで明かされるが、それは便所の悪臭をなるべく吸わないようにして、肺活量を鍛えるというもので、水泳大会にて断トツの一位になってます
でも、感動にもギャグにも程遠い、ビミョ~な作品です…
辰巳ヨシヒロ先生「あんた誰や?」
「たった一度の不渡りで会社が倒産した社長。人間の尊厳を踏みにじられた彼が、ふと「愛犬クラブ」に入ると…」という内容
絶望的な物語に加え、一つ一つのコマが情容赦なく、魂を掻き毟られる
辰巳先生は「うなだれた中年男」を描かせたら右に出る者はいないなあ…
こんな「桃太郎」の解釈を読む
老夫婦が流れてきた桃を食べると、脱皮して若返り
→二人の間にできた子供が桃太郎
→思春期の桃太郎は婆様を求め、二人で爺様殺害を計画
→犬・猿・雉を生贄にした後、爺様を惨殺
→桃太郎と婆様は結ばれる
って、どう転んだら、斯様な事になるのか、私には理解できない
宇田野武「醍醐天平 木枯とチャルメラ編」
柔道少年が夜鳴きソバ屋をする話だが、イチャモンをつけてくるヤカラを裸絞めにするシーンに、私(十年ぐらい接客業に従事)は心底、感動した
お客様は神様?寝言は寝て言え!!
客である事に胡坐をかいたクレーマーには制裁を!!
醍醐君、君こそ私のヒーローだ!!