故・中岡俊哉先生は実に様々な所に顔を出しているが、「土曜漫画」との邂逅はこれだけかもしれない
中岡俊哉・作/中里龍・画「番長皿屋敷異聞」(1972年「増刊土曜漫画 未来劇画特集」掲載)
この作品では、菊は殿と愛人関係にあり、殿が結婚する為、口封じに家宝の皿を割った冤罪を着せられ(続く)
「人間楽器」と言えば、菅島茂「奇音」が有名だが、神田森莉先生「墓場教室 死神交響曲ドレミファソラ死」も忘れるな!!
人体を使ったベース、バイオリン、ギター等、豪快なバカバカしさが、胸に迫る
kindle版がある為、画像は控えめにしているが、これを面白そうと思った貴方、読んで損はありません!!
古賀新一先生の代表作の一つ「白へび館」。蛇が、人間だけでなく、実に色々なものに化けて、襲いかかってくるのが見所。でも、さすがに「夏みかん」には意表を突かれました。というか、わざわざ夏みかんに化ける必要があるのか…? ともかく、蛇ではありますが、どこか可愛く、和んでしまいます。
矢乃藤かちすけ先生「恐怖のまだら少女」が描かれたのは恐らく70年代半ばだが、その20年後にサトノ光年名義で描かれた「怪奇液化体ゲルメーバ」でも、パトカーの音は「パポ パポ パポ」なのが味わい深い
この「ブレない」ところも、先生の魅力だと私は勝手に思っております
武内つなよし「青年赤胴鈴之助 赤い恐怖」
正義の味方はキチガイを相手にする事が多いが、この作品は一味違う
赤い腰巻を見ると、逆上し、相手を惨殺するも、その間の記憶が全くない
その為、鈴之助はラストまで適切な判断ができないまま
真の「狂気」の前では、正義の味方は脆いものなのかもしれない
金田君子(上原きみ子先生の旧姓)の貸本怪奇マンガ「十五年目の赤い夜」は凄まじい「ゲテモノ」ホラーでして、上原先生としては触れられて欲しくない過去である可能性が高いのですが、画像をちょっぴりお見せしたいという誘惑に抗えませんでした
ファンの方にこの画像の感想をお聞きしたいものです
「便所の怪談」ついでに、しきはるみ「厠の美女」(1969年「コミックミステリー」8月特大号)
新居を購入した若夫婦。夫は、便所に現れる美女と夜な夜な密会を重ねるのだが…という内容
そこまで露骨な描写はないものの、非常にバッチい!!
しきはるみ先生の描く裸女はいい感じなのに、勿体ないなあ…
旭丘光志「大捜索」(1966年/東京トップ社)
全日空羽田沖墜落事故を扱った意欲作
飛行機出発から遺体捜索まで念入りに描写しており、ドキュメンタリー漫画としてかなりの出来と思う
ただし、ストーリーの基本は、青年とスズランの精の悲恋で、実はこれ、ファンタジー!!
読んでて、エビぞりになった…
神津美作・イラスト/豊島久雄・ストーリー「蝙蝠舘」(「漫画と小説」1968年2月号)
兄の死体を受け取る為、山奥の舘を訪れた侍。そこでは、彼の一族を恨む男が血吸い蝙蝠と共に待ち受けていた…という内容
物語・絵ともに荒みきっている所にC級怪奇貸本漫画のテイストを感じる
神津美作については謎
(エログロ注意!!)
清水おさむ先生「淫乱看護婦 悪徳の堕天使」
看護婦の美痴子は死姦に夢中になる。その為に、彼女は患者を次々と殺すのだが…という内容
アナーキー過ぎるストーリーに絶句!!
ヒロインが涎を垂らしまくりなのも素晴らしい!!
清水おさむ先生のエロ漫画、まとめて復刻されないものか…
銃で武装した凶悪犯がどこそこに立てこもる…というシチュエーションはよく目にするが、女湯に立てこもったのはこいつだけだと思う。
(画像は「セブン8」1969年12月3日号より)
記録的な大雨で、私の住む地方も、かなりの降水量かつ欝々とした天気
そんな時に、小山田いく先生「妖雨つづり」の「雨女」に衝撃を受ける
この女性、男にふられて、雨の中で溶けてしまいたいと思っていたら、本当に溶けちゃったそ~な
小山田先生のイメージとかけ離れたグロ描写にエビ反り必至です!