いわゆる追放モノだけども、今まで貸し付けたMPを
「リボ払い方式で回収する」
「付録の小説ではリボ払いの恐怖(トータルでどのぐらい利子がつくのか)」
もついてる経済系の側面もあって、とても有益です。
しかも、借金した人らが恩を忘れてイキリちらしてるから同情の余地がないから楽しく読める
一方で作業ゲーやスキップできないことがキツいみたいなゲームがリアルになったからこそのキツさにも触れられているんだけど…
「ゲームとしてどう動けばいいのか」
を理解してるから大筋ではやっぱポジティブで用意周到。
現実に強くてニューゲームはないが、うまくいく人のイメージが詰まってる
主人公が元々アラフォーの異世界転生者だから、異世界転生して、その世界の風習で「女扱い」される女性が稚すぎて、
「俺はこの世界ではババコンだ」
という聞いたこともないし、別にかっこよくもないフレーズで勇者の母親にアタックしに行く。
そして、このマンガではSNSにいじめられっ子がアップされたことで、さらに
・親子の不和
・社会に理解されないことへの孤独
・いじめが当事者の一時的問題だけじゃないこと
がかなり深掘りして描かれる。
大人の視野で見るからこそ、多方面の影響が読める&過去の体験を別視点で読めるのがすごくいい
いや、この本だと他人どころか双方のお父さんさえ、最初から素直に「いじめてた/いじめられてた」という事実を受け入れきれてないんだ。
だから、夫婦喧嘩になる。
人としては正解の反応だ。
先走らないため、こじれないために中立的な態度は大事だ
でも…当事者には逃げてるように見えてしまう
PLといえば、「付き人制度」よね。
普段の授業・練習に加えて、3年生のお世話までしないといけないから1年生の間は休まる時間がない。
しかも、普通の強豪校よりもさらに上下関係が厳しいから、これが逃げ出すやつにもつながるし、行き過ぎたいじめにもつながるのよね
これやられた時すげーイラッと来たけど…
たぶん気づいてないだけで、俺もやってることがあるはずなので、気をつけよ
ここまでだと
「会社が好きすぎる変態」
で止まってしまうのですが…実際に漫画を読んでみると理にかなってるところが面白い。
この人も、最初は
「せっかく入社した会社だから前向きに仕事したい」
というそれだけの話だったのです。
それでいて、サルトルという題材がまたいいんです。
自由との付き合い方、主体性の持ち方など、
「日本人があんまり得意じゃないメンタルや考え方」
についての答えを持った人物だから、言ってることがすごく刺さる!
面白くなるべくして面白くなってる安定感がこのマンガはホンマにいい!
それでいて、サルトルという
「言動も顔立ちも癖が強い人」
を犬としてかわいくしつつも、本人のアクは抜かないでガッツリ表現してくるから、犬のくせに酒は飲むわ、タバコは吸うわ、ハチャメチャです。
これ以上なく自由で主体的(でも厳しい事実はちゃんとわかってる)感じが、めっちゃサルトル!
この作家性がすごくポイントで、サルトルさんが本人が悩みに答えてない(サルトル関係ないシーンの)時でも、
「パンチラインがシンプルで的確」
で、読んでいて楽しいのです。
まさか浮気や自由な男女関係を肯定するサルトルを紹介するマンガで、このコマで痺れることになるとは…