彼の狂気や卑屈さが、一番近くでこれを慕っていたカロッゾに引き継がれ、 その思想と気高さが、一番距離を置いてたはずのベラに受け継がれたんかなあと。 こういうままならなさも、人の繋がり、営みで。 クロボン既読勢としては、「100年続く平和」発言に反応してしまう

アムロとシャアの最後の戦いに感化された思想ではあるのだけど、時にはマン・ハンターをも使役するなど、やり方があまりに強引。 一方で、人の善意や可能性を信じている節も見受けられ、この人命を踏み躙る計画の失敗も望んでいる。 ハウゼリー。この辺の矛盾が、実に魅力的なキャラでございました

ディルが作られた子どもであることは、最早変えようのない事実ではあるのだけど、しかし彼が一個人として歩み、愛されてきた人生は決して偽りではなく。 そういうものの積み重ねで、ついには外世界にすら飛び出そうとしてるのが、宇宙世紀なんじゃないのか？その根本から、否定する者がいるのならば…

【F90FF】完結まで読んだ。 自身が、人造ニュータイプを作るユーリー・ミノフスキー計画の遺児であることを知ったディル。エースパイロットになることも、ガンダムに乗ることも、全ては定められたことだったのか？ 答えの出ぬまま、地球圏では幾度目かの災禍が巻き起こる https://t.co/I4Eutjk8Om

まあそういうのも引っくるめて、ガンダムとアナハイムの模擬戦を見るボッシュの眼が絶品

【クラスター】でボッシュが言ってた「シャア・ダイクン」も、ここで言及されてるのね。 やはり、理想化、偶像化されたシャアその人って感じだが…遺されたエゥーゴの人がそれを追うのも分かるし、ボッシュが「そうはなるな」ってのもよく分かる https://t.co/60b0C1ybpu

それはそれとして、こういうタチの悪いジョーク好き

そうした中で、F90の決定版である3号機を与えられたディルは、戦場で悩み、吠え、また悩む。 これに積まれたAIが、タイプARでもCAでもなく「KB」なのがね…混沌に向かって怒る力を与えてくれる。悲しみを受け止めてくれる

フロンタルとかマフティーも「道を違えた者」だったけど、まだ主役に据えられてただけあって「わかりやすく」はあった。 でも、F90F91を総括してる本作は、出てくる人の数だけ「誤解」があって、もうワケ分かんなくなっちゃう

登場人物のほとんどが、アクシズの光を目にして、アムロとシャアの遺志を多かれ少なかれ継いでいる「つもり」なんだけど、 人と人のリレーである以上、どこかに必ず齟齬があって、すれ違う…ホンマ、ニュータイプって何なんだろうね

ガンダムを狙う者。NTの力を欲する者。これらを裏から操ろうとする者。方々で動いていた事件が一本に繋がり、いよいよ最終決戦へ。 一年戦争以来続いた連邦とジオンの戦いに、一つの決着が訪れようとしている

【F90FF】9巻まで。 ディルはフォーミュラ計画の出資者であるハウゼリー・ロナから、地球とガンダムを取り巻く複雑な情勢を聞かされる。 戦乱の亡霊たちがついにその怨嗟を剥き出しにする中、貴族は少年に問う。「君は本当にガンダムに乗りたいのか？」 https://t.co/aNw3yaz3By