平庫ワカ先生『マイ・ブロークン・マリコ』。 とても好きな作品です。 誰よりも大切だった親友が睡眠薬を飲んで命を亡くした後、主人公が彼女の遺骨を抱いて二人の思い出にまつわる地へと旅に出るお話。 過去の記憶を思い出しては二度とそれが返って来ない現実に苦しみつつ最後に辿り着く結末が素敵。

『さよならローズガーデン』3巻では、舞台となる1900年のロンドンを反映したこの種の葛藤が特に丁寧に描かれていて読み応えがあります。 愛を選ぶことで誰かを傷つけるのではないか？ といった具合にアリスと華子を取り巻く環境を描くことで二人の心がとても鮮明に浮かび上がるのが読んでいて素敵。

本作の一つのテーマに、自身を取り巻く貴族的な価値観によって最愛の人と別れざるを得なかった過去の記憶によって"世界から断絶された"アリスの救済がありますが、そのあたりがラスト1コマまで丁寧に描ききられているので、1～3巻を通して読むと改めて素敵な作品と思う次第。

あの時言えなかった 「好きだったんだよ」 の気持ちは歳月を重ねる中でしか消化しえない。 そんな思春期のどうしようもない残酷さが描かれると同時に、いつかその日がくるという温かみが同居したとても素晴らしい日常のひとこま。 誰にでも起こりうる片思いの描きかたがとても素敵でした。

志村貴子先生『ビューティフルエブリデイ』第9話があまりにも素晴らしかったので……。 可愛いあの娘の一番の親友は私。 そんな、他の誰にも見せない顔を私だけが知っていることにアイデンティティーを見いだしながら、恋人にはなれないジレンマを抱えた切ない片思いの行く末が描かれていました。

ふとしたきっかけで 「もっと会いたい」 「もっと触れたい」 といった友達には感じない欲を雫に対して感じていることを自覚して……？ というお話。 初めて誰かに執着することを知った美大生と、憂いを抱えたデザイナーの関係がとても素敵なのでご興味のある方はぜひ。

超然としてわが道をいく守と、そんな彼女に初恋をする牛島さきこ。 二人の過去がどのように描かれるのかとても気になります。

古宮海先生『可哀想にね、元気くん。』 単行本にはまだなっていないのですが、社交的な愛想笑いの奥に嗜虐的な顔を持つ謎めいたヒロイン・鷺沢守の過去が語られるくだりがとても素敵でした。

とても素敵。 これから一波乱ありそうで続きがますます気になります。

「社畜系OL × 落ちこぼれ魔女」の同居生活を描く社会人百合。 市川なつを先生『みーちゃんとアイリ』最新話。 同居生活も板についてきた(？)二人がふとこれからについて思いを馳せるシーンがとても素敵でした。 「ずっと一緒にいてくれるの？」 というアイリの問いに対するみーちゃんの答え、、、

ふらっとヒーローズで連載の始まった吉富昭仁先生『今日から未来』が素敵でした。 突然の告白の後で 「私のことを好きにしていい」 と切り出した未来(みく)と、その言葉を聞いて以来、自分の意思とは別に彼女の言葉に振り回される今日子を描く女子高生百合。 連載こちら https://t.co/DAZOKeu6XR

最後は風邪のひいたミサゴとの再開シーン。 杉村啓先生の言う絆をつなぐ場としての食卓の描かれ方が最新話もとても素敵でした。 続きが気になります。