『ハルタ』連載中の富沢未知果先生『恋の絶望行進曲』第2話読了。
同じ高校に通うレイとアミの恋愛(?)模様を描く物語。
レイの告白によって付き合うことになった二人ですが、一緒に過ごすことよりも自分のやりたいことを優先するアミの態度にレイは疑心暗鬼が募ってばかり。
しかもどうやらアミは
志村貴子先生『青い花』1話の、長い間会っていなかった二人の女の子がその空白の時間を飛び越えていく瞬間の心の動きを描いたシーンが好きです。
同じ理由で中村明日美子先生『さくらふぶきに咲く背中』も大好きです。
来週19日(月)の百合文壇バーはフィールヤング発の百合特集。
というわけで南Q太先生『スロウ』を。
この作品で描かれる元カノ同士の向き合わない描写が好きです。
もう恋人ではないが心のどこかに常にいる相手のことを、二人とも背中越しに感じている構図。
『citrus』は試練として登場する姫子、まつり、サラ、みつ子、鈴蘭たちが主人公の柚子と芽衣が下す決断を見て二人を受け入れ尊重する立場へと回る優しさに満ちた物語でした。
この優しさは誰も傷つかずにみんなで目標に辿り着く『ラブライブ!』『レヴュースタァライト』にも見られたかと。
ふとしたきっかけで
「もっと会いたい」
「もっと触れたい」
といった友達には感じない欲を雫に対して感じていることを自覚して……?
というお話。
初めて誰かに執着することを知った美大生と、憂いを抱えたデザイナーの関係がとても素敵なのでご興味のある方はぜひ。
これからも二人で一緒に色々なところに出掛けようと未来を語るカワセミさんとミサゴに百合が爆発していて悶絶しました。
新キャラクターのシロとクロも加わり今後がますます楽しみです。
『主従百合アンソロジー Rhodanthe』。
主と従という立場で向き合う二人が
決められた役割期待を超えてさらに距離を近づけようとする姿に互いを想う気持ちが現れた素敵な短編が収録されていました。
黄井ぴかち先生のケモミミ百合。
感情によって上下する耳の破壊力が凄まじかったです。
百合文壇バーで反響の大きかった作品⑨木野咲カズラ先生『ストロベリー・フィールズをもう一度』
心が通っていく描写が丁寧なのは勿論、ぴゅあという女の子が見せる"時を超える想い"に胸が熱くなります。
個人的にはSFマガジンのいう「昨今無視できなくなってきた百合SF」の一つ。最新2巻発売中。
峯田和伸さんの言葉を借りると"遠くにあった絶望が俺たちの世代ではすぐそこまで来ている"というような日常に侵攻してくる絶望。
それにどう抗うかという10年代以降の文脈において、誰よりも身近で見守り命をも投げ出すというルバの回答は時代性もあってとても素敵に見えます。
"時間を超えていく想い"という文脈において。
さと先生『フラグタイム』が大好きでして。
かたや内向的、かたや社交的と方向性は違えど人に嫌われたくないという同じ思いを有し、止まった時間の中にいた森谷さんと村上さんが決意を持って止まった世界から外に出る姿には時を超える美しさがあります。
5月27日の百合文壇バーは萩原健一さん主演ドラマ『明日への誓い』を監修されていた現役牧師・中村トールさんをゲストに迎える『ピルグリム・イェーガー』特集回です。
ルネサンスの宗教革命期に家族にならんとする二人の少女について、キリスト教義を踏まえてわいわい話そうかと。
事前準備の足りないままやってきて地雷を踏んだ新卒社会人・久瑠美の心をへし折り、さらには肉体を弄んだ脚本家の朝倉さんでしたが、