ふくしま政美「玉男」の何がすごいって、マンガとして成立してないのよ。いや、みなまで言うな。わかる。ふくしま政美は全部そうだ。しかしこんな連載第一回の1ページ目から「これどうすんだろう」とアゴがはずれるマンガは他にない。パチンコってそういうもんじゃないだろう。オレでもわかるぞ。
(提案)BOMBERをアメリカ人は「ボマー」と読むらしいのである。「ユナボマー」とかな。ここで日本人として言わせてもらう。なんともったいない。今からでも遅くない。ちゃんと「ボンバー」と読むんだ。「Xボンバー」「ボンバーマン」こっちの方が100倍カッコいいだろ。ボンバ~!
昔のマンガでよくあった「何があっても1ページ四段組」みたいなのに憧れるのである。難しくてようやらん。でもこれが習得できればもっと話の密度感が出せると思うのだ。いや32ページとか使えばいいのかもしれんがそんなに描いている時間もないのだ。
この格調高い、敬意と愛情のこもった絵はどうだろう。原典には「筑紫になにがしの押領使などいふやうなる者のありけるが」という、田舎者への若干の揶揄しかない。庶民の生活を徹底的に取材するバロン吉元は、質実剛健、職務に熱心な押領使を素敵にカッコよく描いているのである。