個人的に一番印象に残ったのはがんの苦痛により信仰心すら失いかける僧侶が、モルヒネの使用で平穏な心を取り戻す話である。やまさき拓味先生の表現力溢れる描写が素晴らしい。宗教漫画としても白眉。30年前はがんの緩和ケアでオピオイド鎮痛薬を使うことが憚られていたのであろう。
ここで僕の大好きな仏教まんが『マグナム坊主』を紹介しますが、とにかくチンポがマグナムな坊さんがセックスしまくり、ついでにカルト教団とかナチスの残党とかを壊滅させる話です。みね武先生は仏教を何だと思っているのか
というわけでAmazonマケプレで長谷邦夫構成、かきざき和美画『スウェデンボルグの大霊界 Vision』1巻を買ってみたのだが、凄い漫画だった。宇宙飛行士がタイムスリップしてスウェーデンボルグの時代に行き成長を促すという筋立てが奇抜だが、かきざき先生の精神世界を具現化する画の力が圧倒的だ。
「細野不二彦先生も仏教まんがを描いたよ」という耳より情報を提供された小衲、さっそくNDLデジコレで「超坊主ホットケくん」(小学三年生92年4~93年2月)を数話分印刷する。下ネタのオンパレードで読書層をよくわかってるね(おぼっちゃまくんの影響が強く感じられる)でも尊師ネタはまずいですよ!
便所の浮き玉の金具が外れたんで金づちを買ってきたんだが、何回力任せに叩いてもうまく嵌まらないんだよ。でも「力任せがダメなら、高校鉄拳伝タフでゴードンがキー坊にやったみたいに弱い力で少しづつ蓄積させるやりかたならどうだ?」と閃きやってみたら成功した。ありがとう猿渡先生。タフは科学。
阪神も優勝したし阪神ファンの土井たか子を偲んで漫画でも読むか、と思ったが、なんか、この作品に描かれるガッツ溢れるおたかさんや民主的な社会党、やけに物分りのいい田畑忍とかみんなフィクションだそうです。編集部もこういう作品の場合は定型文で済ますなよ(コミックバーガー1989年10月10日号)
恥ずかしながら中沢啓治先生の『チンチン電車の詩』をようやく読んだのだが、完全にBLでめちゃくちゃ尊かったわ。家族のない不良青年が家族のないオッサンに拾われ一つ屋根の下に生きるとかいうBL勝利の方程式だし(この勝利の方程式を使った作品には萩尾望都先生の『メッシュ』などがある)
犬、喋るどころかポリコレを理解していた。1993年のジャンプコミックスセレクション版と、2008年のジャンプリミックス版
何となく捨てるに忍びない本というのはあり、seibo『カイクロドンドン PART2』(ティー・ウェイブ、2009)は犬や猫の視点から哲学的な思索をしたり人間社会を風刺したりする漫画。大手電機メーカーを退職したおじさんが、漫画家になりたいという夢を自費出版で叶えたらしい。
週刊少年ジャンプで教わったこと…宮下あきら先生と弓月光先生は車に乗ると割とスピード出すタイプ(しかも教えてくれたのは喋る犬)