マンガ『夢酔独言』百話(1/4)
勝小吉36歳。己の素行の悪さで実家の檻に入れられそうになるも、親類の皆さんの説得でいったん帰宅します。実家から迎えが来るのを待つ小吉ですが…。
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「ある日、江戸から石川瀬兵衛が、吉田へ行くついでに稽古に寄るというから、座敷の掃除をしていた。すると、おれの甥の男谷精一郎が迎えに来た。」
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「ある日稽古に行くと、榛の木馬場という所で、前町の子供、その親どもが大勢集まって、おれが通るのを待っている。少しも知らないでその前を通ったら、
『それ、男谷のイタズラ子が来た。ぶち殺せ』
と罵りおって、竹槍・棒きれを持って取り囲みおった。」
#はやおき訳
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「おれは十八歳の時、万国地図を見て大いに驚いた。この世界に生を受けて、ただ一つの国に収まっているのは、立派な男子とはいえない。万国を巡り歩かずいるのは、人として生まれた甲斐もない。
また思う、横文字といえど同じ地球人の書いたものだ、決して読めないことはないだろう、と。」
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「それからすることがないから、毎日浅草寺やら吉原なんかの遊び所で居た。
虎(島田虎之助)が香取鹿島参詣をしろと勧めるから、四月初めに、松平内記の家中で松浦勘次というのを供に連れて、下総からあちこちを歩いた。」
#はやおき訳
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「…この功名心といふ火の手を利用して、一方の色慾を焼き尽くすことが出来れば甚だ妙た。そこで、情慾が盛んに発動して来た時に、ぢつと気を静めて、英雄豪傑の伝を見る。さうするといつの間にやら、段々功名心は駆られて、専心一意、ほかの事は考へないやうになつてくる。」
#勝海舟