何気なく怪奇漫画を読んでいたら、あのイエス・キリストでも言えそうにないセリフを目の当たりにして、心の震えを抑えることができない
(画像は神田森莉先生「ヤンキーバリバリ吸血伝説」(「ホラーM」2000年3月1日発行)より)
「ヤンキーバリバリ吸血伝説」傑作!(つちのこ堂さんのお気に入り?)
加東一彦(aka モンキー・パンチ先生)「殺人試験」
「なんの証拠も残さずに一人の人間を殺」すというテストをクリアすべく奮闘する殺し屋の話
絵柄はモンキー・パンチ時代と全く違うが、凝ったサスペンス描写や皮肉な結末は後の作品に通じるかも
主人公がルパン三世ほどスマートでないのが新鮮だった
高須克弥「10歳若くなる生体医学」(1981年)
単なる健康本と思いきや「桑田次郎先生 meets 高須クリニック!!」という奇跡の一冊
高須先生の教えを、桑田先生のストロング・スタイルな挿絵がサポートして、妙な説得力がある
じわじわくる顔の体操や、何故か全裸の体操図解等、見所いっぱい
25刷納得!
あと、この「わらピー」の広告も凄い!!
「わらピー♡活躍の舞台はほかにもイッパイ
アナタの素敵な最後の切り札!!」
眩暈がする…
ちなみに、この作品に出てくる「こうふんざい」の効能書きは
「この薬は鼻くそと小便、馬糞、タコのおならを混ぜ合わせたものなり」
とのこと(ローマ字を日本語になおしました)
こんなもんをヒロインに呑ませるなんて、なんてサディスティック!
でも、パトカーのサイレン音に関しては、松田辰彦先生「蟻グモ」のこのコマにとどめを刺すだろう
パトカーのサイレン音だからって、「パトカー パトカー パトカー」はさすがにないんじゃないか?!
高園寺司先生のセンスだと思う
永井豪先生「ホラー宅配便」第二話「歩く目」
エロで頭がいっぱいな男子学生の眼球が動き出し、女子生徒の下着を盗み見しまくる…という、思春期の少年の妄想を漫画化したような内容だが、主人公が鬼太郎とそのオヤジさんにしか見えない
これは永井先生から水木先生へのオマージュに違いない…多分…
大阪の「永井GO展」にて「デビルマン」の「ジンメン」回の原画を観て、あしべゆうほ先生の「魔獣の棲む森」を思い出した
この作品にはザンゴウという亜空間から来たモンスターが出てきて、食べた人間を身体の表面や触手に複製することができる
「デビルマン」の影響は勿論あるとは思うが、(続く)
木村光志「あやまち」
片親のため、まともな職につけない娘。ようやく就職できたものの、弟は愚連隊の仲間になり、更に、彼女の恋仲になった男はペテン師だった…という踏んだり蹴ったりな内容
唐沢俊一氏の指摘通り、当時の漫画には「貧乏」をテーマにしたものが多いが、これもその一つ
いい漫画です
高園寺司「復讐鬼」を読んでると、画力の乏しさ故か、擬音語・擬態語で状況説明を済ましている場面がちらほらある
だからと言って、風呂場だから「フローン」、朝になったら「朝~~~ッ コケコッコ~~~」はないだろう!!
故・谷岡ヤスジ先生のムジ鳥かよ!!(画像のムジ鳥は菅沼要先生が描いたもの)