岩越国雄「獣」(「コミックVan」1973年2/1号)
従業員全員が株主の工場。労働災害で倒れた男性を内密に治療した所、アドレナリンMAXになり、惚れた娘を求めて大暴れ。事態を鎮静化させる為、娘は、彼の欲望を満たすよう、皆から強制される…という内容
異様な極限状況を描き、奇妙な読後感がある
手元にあった、平田弘史先生の貸本漫画を読んでいたら、豪快な残酷描写があって、度肝を抜かれた!
(「魔像・66」収録の「百姓二人」)
「百姓二人」は、ぶんか社からのコンビニ・コミック「平田弘史の超絶士魂伝説」に収録されておりますので、興味ある方はどうぞ
滋味豊かな、心に染み入る作品です
黒田みのる先生「離魂届」(「パンドラ」1988年8月号)
アル中の女性が、別居中の旦那に離婚を切り出される。彼女は彼を酒風呂に入れて、溺死させるが…という内容
どんな下世話な話題でも、オカルトと強引に結びつける手腕は流石!!…と言うより、謎過ぎ
唯一無二の言語センスは再評価されるべきです!!
三田京佳(aka 三田京子)「あたし好みの男」(「特集夜話」1973年2月号)
三田京佳は中国が舞台の作品が多いのだが、現代ものは初めて見た
冒頭のヤバいオーラのヒロインで色々と期待してしまうが、内容は色男の上司に接近したら子持ちだった…というショ~もないもの
松下哲也先生がアシストしてます
ちなみに、当時から、バレエ教室で「いじめ」があることが印象的だった
あと、審査員(三枚目の画像)の「高橋勇」「棚下照生」「大田加英二」は、当時、中島先生と関係のあった漫画家さんだろうか?
高橋勇は調べても、わからなかったが、大田加英二は、タツノコプロの故・たつみ勝丸先生とのことです
本田正臣「スポーツマン桃太郎」(榎本法令館/30円)
タイトルからしてパチモン・オーラがムンムンで、内容もビミョ~(作者の名誉の為に言っておくと「スポーツマン金太郎」より早い)
ただし、表紙の「桃のイラストのふんどし」はなかなかオシャレで、これだけで記憶に留める価値はあると思っている
金田君子(上原きみ子先生の旧姓)の貸本怪奇マンガ「十五年目の赤い夜」は凄まじい「ゲテモノ」ホラーでして、上原先生としては触れられて欲しくない過去である可能性が高いのですが、画像をちょっぴりお見せしたいという誘惑に抗えませんでした
ファンの方にこの画像の感想をお聞きしたいものです
舟野竜助「八方戦士 一刀斉、敗れたり」(東京トップ社/220円)
真剣恐怖症の剣士が、神の使いとその仲間の中太(ネズミみたいな奴)の下で修業に励む…という内容
「SF剣豪時代劇画」との事だが、絶対にSFではない
しかも、後半、「風の谷」で風神と戦うというワケのわからなさ
ヘンな漫画です
謎の多い、緑川ほうれんそ先生(女性?)は少女漫画出身っぽい
「別冊少女フレンド 1973年3月号増刊」に「王さまの耳はロバの耳」が掲載されている
内容は、見ての通りの、非常にユル~い、脱力系のギャグ漫画
「レズ」が扱われているが、その頃には既にパロディやギャグの対象になっていたのだろうか?
「吸血鬼ドラキュラ」と並び、「フランケンシュタイン」(日本公開は1932年)が日本の怪奇マンガに与えた影響は測り知れない
楳図かずお先生はもちろん、伊藤潤二先生にまでその影響は及んでいる
楳図先生が「恐怖への招待」(最初の画像)で仰ってるように、この無差別的なところが現代的かもしれない
(センシティブな内容故、注意)
「漫Q身の下相談室 生理の前後に狂っちゃいます!」
月経の間、やたら発情したり、万引きしたり、産婦人科医に子宮を取れと詰め寄ったりと、はた迷惑な女性からの相談
私は男なので女性の身体の事は全くわからないけど、解答者にボロクソ書かれても、仕方がないと思う…