山下よしお「泥にまみれた葬送曲」から一コマ(最下段の右側)
この本の中で、個人的に最も味わい深かった
これだけ見せられても、全く意味不明だろうが、とりあえず、味わってほしい
ちなみに、少女が何故、あんなタヌキになっているのか、何度読み返してもよくわからない
これが貸本の味と言えば味
この作品で斬新だと感じたのは、誘拐した女性が雑誌記者で、自分が起こした誘拐事件の記事を書くことになる展開
誘拐した娘の家族にインタビューするくだりはあまりに挙動不審で、味わい深い
そして、やっぱり、編集長に怒られてます
あと、「生と死の間」に影響を受けた作品としては、あかつき・ただし(aka 木村仁)先生の貸本怪奇マンガ「わたしの影がない」(宏文堂/1960年代前半)もあります。
生きていることを知らせる方法は一緒です。
にしても、ヒロインの「ほれ ほれ!!」が味わい深過ぎて、キマす
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ふくしま政美「不動の玄三流れ旅」(「長編コミック傑作集」1971年4月21日発行)
wikipediaによると、単行本未収録とのことなので御紹介
内容は任侠もので、当時のヤクザ映画の影響大なのだろうか?(知識がないので全くわからない)
「帯回し」のシーン(4番目の画像)があって、ちょっと感動しました
あつたゆりこ先生「悪霊夢」
10代の小中学生がメインの読者であろう「週刊マーガレット」誌上に、グロの頂点を極めたルチオ・フルチの血みどろ三部作の一つ「地獄の門」の、よりによって内臓ゲロゲロ・シーンをブチまけた事は快挙だと思っている
あつた先生、「guts」あるぜ!!
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私は絵心のない人間で、絵の上手下手についてはよくわからないが、画像の娘さんの「俯いた状態で、人を見上げる」描写って、意外と難しいのではないだろうか?
絵の専門的な知識を持つ方に、意見を伺いたいところです。
吠夢・画「人々に夜空を見上げさせた男・矢追純一物語」
まあ、内容に関しては正直どうでもいいが、放送作家だった青島幸男のエピソードはかなりくる
あんな脳天気な「ホンダラ行進曲」の裏にこんな陰惨極まりない事件が潜んでいたとは…
都知事にまでなった御仁はやはり違う
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ひばり書房黒枠単行本を二冊描いた、藤岡辰也先生の「野外肉体学校」(1971年「漫画パンチ」10/12号)
米兵と日本女性の混血の少女が、親友の恋人を奪い取る内容
「混血=淫乱」の設定が今では問題あるかも
でも、紙面からはエロよりも、藤岡先生の「生真面目さ」が伝わってきて、中々の好編だと思う
特に気になったのが、「録異記」(五代の蜀/杜光庭)中の「異肉」
福に恵まれた人の額にある珠を取ったら、白痴になり、ツキも落ちちゃった…という内容
これって、いばら美喜先生の珍作「大天才」(「劇画マガジン」1967年10月号掲載)の元ネタなのでは?
「大天才」、ちゃんと復刻されないものか…
白井一夫「幕末のガンマン」(「コミックmagazine増刊5月14日号」)
内容は幾多とある「新選組」ものなのだが、刀の斬り合いでは面白みがないと考えたのか、「ガン・アクション」の要素を追加
結果、違和感に溢れまくった作品になっている
池田屋事件で銃を乱射していたなんて、今の今まで知らなんだ…
同じ東邦漫画出版社の「継母の座」(160円)
父親は亡く、母親は映画女優のスターである故に、別の家庭で育てられたヒロインが、父方の祖父もとに引き取られて…という物語
小学生でありながら、軽井沢から果ては北海道まで、母親を追うヒロインが印象的
にしても、昔は芸人って差別されていたんですね