内容は、拳銃使いの少年、コミックが、無法者のジゴマ一味と戦うという西部劇
ストーリーに起伏があり、絵も丁寧かつ読みやすく、中島利行先生の実力の程が窺える
中島先生の作品(特に少女漫画雑誌のもの)はもっと評価されて、どんどん復刻されるべきだと思う
今読んでも、本当に「キュート」です!!
映画の出来はともあれ、いばら美喜先生「悪魔のメモ」を彷彿させるシーンがあったことが嬉しかった(特撮の出来はイマイチだけど…)
この映画の約半世紀も前に、こんなアイデアを考え出した、いばら美喜先生の作品は今でも充分に斬新だと思う
やはり「センス」によるものなのか…
つゆき・サブロー「ミイラ島」でのミイラ図書館のシーン
「流行の怪奇マンガ」を尋ねると、「兎月の水木しげる、橋本将治、つゆきサブロー」と答える所が印象的
水木先生と並んで、橋本将治先生を挙げているのが面白い
杉本五郎(つゆき・サブロー)氏は橋本将治先生の作品もお気に入りだったのかな?
「ひびけ若人」(曙出版/1966年5月)
菅本順一先生の初の青春長編で、中々の力作
この作品では鈴原研一郎先生の影響大の模様
にしても、浜慎二先生のアシなのに、作品発表の場が、ひばり書房でなく、何故に曙出版/文華書房なのだろうか?
こちらの方が門戸が開かれていたのかもしれないが、謎です…
矢代まさこ先生「ノアとしゃぼん玉」
「ノアをさがして」等、1970年頃の名作が勢揃い
「みずみずしい感性」とは陳腐な表現だが、そこに「シビアな観察眼」が裏打ちされている所が最大の魅力だと思う
心を震わせながら読み終えた後、後袖の自画像でズッコケる
矢代先生はきっとステキな女性に違いない!!
つちのこ堂さんの紹介により極一部で有名な「しめ殺すほど愛したい」は、タコ型宇宙人(チュ~チュ~言ってるし、スミで人を溶かしてる)と地球人女性の愛を描いた小品
三条友美先生の美少女とタコ宇宙人の絵がギャップが凄い
んで、ラストは「人類皆殺し」で〆
如何なる思想の下に描かれたのか謎だ…
画像は、杉戸光史先生「夢美人花占い?」から抜粋
難波(健二)、楳(図かずお)、池川(伸治)、松下(哲也)と、当時の漫画家さん達の交流が窺えて、興味深いです
ちなみに、杉戸光史先生は作品の中でしばしば「彼女募集中!」とアピールしておりますが、果たして効果はあったのでしょうか?
日野日出志先生「地獄虫を食う!鬼んぼ①」を読んでいたら、少年が父親と一緒にファミコンをプレイするシーンがあって、珍しいと思った
日野先生もお子さんと一緒にゲームをしていたのだろうか?
ちなみに、ゲームは縦スクロールシューティングらしい
絵と音から「ゼビウス」っぽいと思うがどうかな?
同じ雑誌に掲載のパンチョス・石綿「女子高生・乱舞」
美少女好きのオヤジが女子高生のコスプレをして、女子高に潜り込み、女生徒に淫行をする…という妄想をだらだら描いた作品
オヤジの女子高生姿があまりに不自然で、読んでいるうちに色々とこみ上げてくるものがある
ラストは哀愁に満ち溢れてます
みきそのこ先生「乙女の感傷」(東京漫画出版社)を読んで、恐怖や怒りで一時的に失明することを「ヒステリー性黒内障」と呼ぶことを知った。
勉強になりました。