最初の本格的な「女性切腹」漫画が誰のどういう作品なのか私にはわからないが、平田弘史先生のようなリアルな時代劇画の出現以降なのではないか?と考えている
とりあえずは、手持ちの「女性切腹」漫画の画像をどうぞ
(2番目の画像は淀川晴生「捕縄尼僧鉄火帖」。4番目は臣新蔵「侍に散る」、傑作!!)
「別冊ゆめ⑧」(若木書房/170円)に収録
こんなマンガ、当時の少女にショッキングだったのでは?と思ったが、併録の森幸子「木枯」は徹頭徹尾、悲惨なストーリーで、意外と慣れっこだったのかも?
この作品では広島の二次被爆が扱われているのが興味深い(井伏鱒二「黒い雨」より早いのだろうか?)
池川伸和(aka 池川伸治)「ある日ひとりの女の子が死んだ」
ある少女が公園でアコという迷子の少女と出会う。少女はアコを家に連れていくが、アコは少女の善意につけ込み好き放題し始め…という内容
「悪魔のような子供」を描いた先駆的な作品かも
池川先生の「毒」は実に生々しく、現代にも通じます
一部でしきはるみ先生が人気らしいので、先生による松島トモ子の伝記漫画を紹介。
「トモ子にはママがいる!」(1961年8月頃/「少女」増刊号付録/今村洋子「チャコちゃんの日記」併録)。
ウィキの情報と照らし合わせたら、漫画と一致。
ただ、先生による松島トモ子が似ているかどうかは謎。
ちなみに、個人的に最も印象深かったのは、「乞食」の描写でありました
かようにリアルな乞食は昨今のマンガではお目にかかれるものではありません
とても新鮮に感じました
ところで、作者の北条美鬼先生に関して、詳しい情報をお持ちの方がおられましたら、御教示いただけますと、幸いです
画像は、北杜太郎「入魂譚」より引用。
http://bpojhc.hungry.jp/taiheiyoubunko/nyuukontan.html …
ただし、かなり残虐度の高い作品なので、閲覧にはご注意ください。
水木しげる先生に関しては、実は詳しくない
読んだ範囲から「土着的」というイメージがあったが、貸本まんが復刻版「墓場鬼太郎⑤」収録「おかしな奴」に、現在から見ても洗練された美女の描写があって、目から鱗が落ちた
このように都会的な美女キャラは他作品にもあるのだろうか?
ちょっと気になる
望月みさお先生の「白髪幽霊」はキャリア後期の作品だと思うが、少女漫画風な絵柄から劇画の画風へ挑戦している模様
だが、お目めはぱっちりなのに、鼻と口の描写があまりに独特で、その落差がキョーレツ!
望月みさお先生はキャラの鼻の穴を強調し過ぎるきらいがあり、北※※郎をすぐに連想してしまう