【堂射】星野勘左衛門は、三十三間堂の廊下で、夜通し弓を引き続けて、堂の軒下約121mを、何本の矢を射通せるか競う「大矢数」で、勘左衛門は八千本の記録を立て、天下一(惣一ともいう)の称号を得た。江戸時代初期に流行したこの競技は、超人的な記録の更新が相次いだ。
【一国長吉】黒田長政が筑前を拝領し、一国の太守となった時、初陣から愛用してきたという槍に「一国」の名を付けた。長政にとっては感慨の深い一品のようだが、他にも沢山、筑前黒田家には宝や名物があるのを忘れてはならない。
【鑓半蔵】武田との戦いで退却を迫られた渡辺半蔵は、負傷した近藤伝次郎に請われ、手柄首を捨て、彼を担いで逃げた。これを聞いた家康は、味方を助けるのは何より優れていると褒め、「槍半蔵」の異名を許されたという話がある。半蔵は後に「俺でなければ斬り棄てられただろう」と語ったともある。
【辟邪漫画】「辟邪絵」とは、疫鬼を退散させる善神を描いた絵のこと。多くは鍾馗が描かれるが、江戸時代には疱瘡除けに源為朝ももてはやされたことがある。
【松平治郷】松江藩七代藩主。号は不昧。趣味人として有名で、自作の花生には彼の指紋が残る。若い頃は武道に励み一指流の管槍を修めた。藩主就任時の財政は破綻していて、蔵元商人に対し無利子で元本を70年分割返済を計画し完済、幕末には諸藩に先駆けて軍艦を購入するまで回復する礎を築いた。
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絵画ではないけど。
・楠木正行奮戦図(四条畷の戦い)
・上杉謙信凱旋図(所謂女性説によせて)
・伊藤景清シコロ引き(ガンダム大地に立つに想い馳せて)
・立湧紋二枚胴具足(池田治政夫妻)