アクション物で描きまくってた佐藤まさあき先生が仲間たちと「マンネリに落ち入りがちな劇画界に新風を吹き込もうとして」挑戦した怪奇物なんだけどドライなタッチで今ひとつ怖くない。むしろ笑える。劇画家時代最晩期の桜井昌一も描いてるんだけど一回り回って今のアックスに載っていそうな絵だ。
(以下ネタバレあり)巻頭に載ってる佐藤先生の漫画、ハンティングを楽しむ主人公が山中で迷い込んだ隠れ里には人骨が散らばり、生き残っていた親子と人喰い妖怪とのサバイバルが繰り広げられるんだけど肝心の妖怪が…すごく可愛い。やはり向き不向きってあるんだな。
復刊ドットコム『鳥人大系』いただきました。ありがとうございます。手に持ったらズシッと重い!このつやつや!ぴかぴか!素晴らしい。これこそ紙で持っていたい本の親玉である。各話脚注も充実。SFマガジン毎号買ってた頃が蘇って思わず笑っちゃった。そして第六章に涙、また涙。
昭和の少年マガジンのバックナンバー整理してると漫画作品の柱の穏便さに頬がゆるむ。当時めちゃくちゃに攻めてたバカボンにしてこれ。いや、過激だったからこそ柱でその衝撃を包む必要があったんだねパパ。