サスケは少年1964年11月号掲載分(小学館文庫だと8巻所収)だけ小島剛夕さんがペン入れをしています。ガロ12月号からカムイ伝が始まるのでその試行でしょうか。この時の白土先生の下絵ボツ原稿と比較すると最終的に人物を増やした模様。この時期は貸本忍法秘話と真田剣流の連載も平行しています。
写真の模写ではないもので思いつくのは、水木しげるさんの「ボクの一生はゲゲゲの楽園だ」(うおーっスパゲティがいいや、のやつ)と、辰巳ヨシヒロさんの描いたこの回想シーンくらい。あまりないのかも。
原稿紛失した1960年の「忍者武芸帳」を、1966年の白土三平の絵柄で小島剛夕さんが描き直した部分ですが、動物はリアルに、螢火はサエサに、重太郎はカムイに、影丸の髪はワタリになっています。同じように同時期「狼小僧」の小島剛夕さんが描き直した部分の影丸もこのまるっこい髪形になっていますね。
という目線で読んだら小山さんらしかった。繊細。主要キャラが農民だからかな。疫病の話です。小山春夫さんは現在87歳。
「目が不自由」+「でねえか」のインパクトはかなり強いんだと思う、30年近く経っても未だに言及され続けてるから。
白土三平作品に「目が不自由でねえか」という変なセリフが登場したことは過去一度もありません。これはカムイ伝ファンの小林よしのりさんによって誇張されたギャグマンガですよ。
巧みな光と影の対比、それらが生の中で交じり合う様相、この世の営みが全て込められている無常の世界。第三部はアイヌの話になります。
"この星にある生きとし生けるもの、与えられた時と空間に全てをたくし、せまり来る運命に立ち向かう。そのさなかに消え行く魂も、群れの行くてに甦る"
#カムイ伝