フジモトマサル『夢みごこち』
夢関連でご紹介いただいた本。
(@Rorschach25 ありがとうございます)
リレーのように続く擬人化された動物たちの夢。欧米のグラフィックノベルみたいだなと思った。
可愛らしい絵だが、描かれているのは死と死後のイメージ。何度も何度も繰り返す。
つりたくにこ『憂子の日々』
つりたくにこは早逝したのは知っていたが、漫画は『六の宮姫子』しか読んだ事が無かった。
ドラマ『ゲゲゲの女房』でつりたくにこをモデルにしたと思しき登場人物が出て話題になっていたとか。
この本を見かけて買ってみたが、不治の病が発覚してからの作品は凄まじい。
鈴木翁ニ『雨の色』
風邪をひいた少年の見た幻影。
にいちゃんに誘われ、濡れないよう雨の間を歩いて、電車に乗ると空を飛んでいて、「あんな所で、誰かが泣いているよ」、いつの間にか一人きりに。
少年が風邪をひいたのも、いるはずのない“にいちゃん”に雨の中で会ったからだ。
少年は長男である。
伊藤潤二『道のない街』
伊藤潤二作品の中でも不条理度が高い一編。
公道を塞いで増築される建物に支配された街では、個人の家は通行のため開放されている。
その為、住人はプライバシーを守る事が出来ない。だから、せめてもの防衛にマスクをして暮らすのだった。