前年の明治5年には、海軍で
「上巳、端午、七夕、重陽 右ノ四節ニハ各艦檣上ニ御国旗ヲ引揚ル事」
 3月3日、5月5日、7月7日、9月9日の節句には軍艦のマストに国旗を掲げるようにというきまりまでつくられてたのに。日本が近世以前を切り離して新しい価値観でやってきましょうと模索するちょうど端境期 
   続いて街なかを散策すると、スリにあったりゴミのポイ捨てに面食らったり 
   忠臣煎餅のとなりには「忠臣亭」の広告。
かつての泉岳寺前はいまよりずっと繁盛してたんだろう。 
   こうして制札版的なものがくくりつけられてるのだけど、やっぱりこの木が御神木で元宮? いやそういうわけでもなさそうな… 咳止め・風邪封じのお守りもくくりつけられていて自由にいただけます。なくなると補充されてるのがほっこりする。 
   そんな清心丹の人魚も、大正時代になるとすっかりマーメイドになってしまう。
元来のお江戸的ミイラ人魚のあれからいつごろ麗しきマーメイドに変遷していったのか追っかけても面白そう。もうじっくり研究されてる人いそうですが。 
   そういえば清水玲子『秘密-トップ・シークレット-』には、まさに皇室の祝賀パレードが物語の重要なキーとして登場するエピソードがあった。白泉宮さまと粧子さまの世紀のロイヤル・ウェディングです。これも初出は1999年なので、まだ93年のご成婚パレードの記憶濃厚な時代。 
   妻がもらってきてくれた博多の無料パンフひらいたら、巻頭のマンガが『博多っ子純情』の長谷川先生だった。これほどぴったりハマるPRマンガもなかろうもん。どげんね 
   いろんな後醍醐天皇をながめてなごみましょう 
   ちょっとまてばこんなすいてるのがくるのに
にっぽんじんはあわてものらしい
女やこどもにせきをゆずるひとがいないね 
   このあたりはまだ明治のはじめ頃に描かれたもの。ずいぶん想像も入ってて、濃厚に江戸の残り香が感じられてよいですね。
とはいえ一緒に描かれている調度やポージングは明治6年に撮影された「御真影」をベースにしてる模様。