杉戸光史先生の短編「山んばの里」
これに出てくる二口女は、頭の方の口で猫を丸飲みするという凶暴さだが、他にも見所がある
それは、二口女が笑うシーン
両方の口で笑っていて、妙に斬新に感じた
頭の口の方が大声で笑っているのは、こちらの方が本性が出るせい?
ともあれ、腹話術とかに便利そうだ
私の知る限り、赤塚不二夫先生が描いた怪奇マンガは「ニャロメのおもしろ麻雀入門」収録「裏ドラについてニャロメ!」のみ。内容は、地獄でパパが血まみれのバカボン、チビ太、おそ松と蜘蛛の糸の権利を巡って、麻雀をするというものです。実は、「おそ松さん」の先を行ってるとか?(テキト~です)
貸本漫画には物語の途中に「休憩ページ」が挿入される作品がある
内容は作者の近況報告が多いようだが、司孝平「惨酷記」では「○○する時のコツ」を解説するという変わり種
でも、主人公の妹が惨殺された場面をぶった切って「おいしい果物を選ぶコツ」等について語るのは、アバンギャルド過ぎると思う
さがみゆき先生「ほくそ笑む少女」にて「007」に関する会話が出てくる
ヒロインがアツく語るシーンは、さが先生が「007」のファンだったと思わせるフシあり(違ってたら、ごめんなさい)
にしても、「サンシンボール作戦」、好きだなあ(サインペンで書きとばしているところもいい!)
人々が発狂して、殺人鬼になる作品って、当然ながらあまりない
その中でお気に入りは、曽祢まさこ「赤い月」(「月刊ハロウィン」1995年6月号)
赤い月が昇ると、町の住民が殺人狂になる話
残酷描写よりも町からの脱出に重点が置かれていて、曽祢先生らしい
願わくば、もっとボリュームが欲しかった…
(性的な内容の為、その手が嫌いな方や女性は読まない方が賢明です)
宮本武蔵を扱った作品は幾多とあれど、「武蔵が夢精する描写」があるのは、中島利行先生「吠えろムサシ 地の巻」だけかもしれない(違ったらゴメンね)
相変わらず、中島先生の描く美少女は可憐で、武蔵が漏らす気持ちはよくわかる
いろんな爆弾はあれど、蛙爆弾というのは初めて見た
なかなかの威力です
(画像は、橋本将次「蟇(ガマ)侍」(兎月書房)より)
等々力まさかつ「地獄の罠」(「銃口②」収録)
警察署を舞台に様々な犯罪者の描写を交えながら、暴力団とつるむ刑事の破滅を描いた短編
よく練られたスリラーであるが、妙にほのぼのとした絵が非常に味わい深く、クセになりそう
とりあえず、今わの際にジョウロの水を飲む破目になる刑事がお気の毒…
この作品で個人的に気になったのは、新幹線上部の通風孔(?)から女忍者が侵入するシーン。
実際に、あそこから出入りできるものなのか?
電車に詳しい方が、もしも、このツイートを目にされることがありましたら、教えていただけませんでしょうか。
「愛のかたみに」のセルフ・リメイク作品「愛を返して」(佐藤プロ/雑誌連載作品?)
川崎先生は「愛のかたみに」に思い入れがあるらしく、リメイク版は濃さが倍増
基本的なストーリーは一緒だが、主人公と女優の母親の確執がよりネチっこく描かれる
リリカルさが減退しているのが、個人的には悲しい…
「コミック・ゴン!第二号」(ミリオンムック/1998年5月1日発行)に収録
この号には、伊藤潤二先生「地獄の人形葬」も収録されております
作品の欄外には「伊藤潤二 秘密の手帳」というインタビュー、作品の後には「伊藤潤二の恐怖のクリーチャー完全大図鑑」が掲載されており、とても参考になります