神田森莉先生のコンビニ本マンガ「甲信越・丹波渓谷に佇む事故多発地帯!おいらん淵」(「怨霊日本列島」(宙出版/2005年9月15日発行)収録)
昔の伝説を扱かった内容で、最初はおとなしめだが、55人の遊女が谷底に転落死するラストで本領発揮!!
たったの4ページなのに、かなりのインパクトで感動した
等々力まさかつ「地獄の罠」(「銃口②」収録)
警察署を舞台に様々な犯罪者の描写を交えながら、暴力団とつるむ刑事の破滅を描いた短編
よく練られたスリラーであるが、妙にほのぼのとした絵が非常に味わい深く、クセになりそう
とりあえず、今わの際にジョウロの水を飲む破目になる刑事がお気の毒…
「たった一度のあやまち」(170円/1962年11/1)
左利きに悩む昌子は、同じ左利きの美津子と知り合う。二人で右利きになる努力するが、美津子には秘密があった…という内容
今では大仰な内容に見えますが、昔は皆と違うと肩身が狭かったのかも
根性論が好きそうな池川先生らしい特訓シーンがあります
どれだけ需要があるのかわからないムダ知識
「牧スズカ」は「小原幸子(本名)」先生のペンネーム
巻末にペンネームと本名、どちらがいいかと「悩み」が書かれているが、あまり読者からの返信はなかったのではないだろうか?
小原幸子先生の作品、地味なんだよね~
結局、本名に落ち着くことになります
「愛のかたみに」のセルフ・リメイク作品「愛を返して」(佐藤プロ/雑誌連載作品?)
川崎先生は「愛のかたみに」に思い入れがあるらしく、リメイク版は濃さが倍増
基本的なストーリーは一緒だが、主人公と女優の母親の確執がよりネチっこく描かれる
リリカルさが減退しているのが、個人的には悲しい…
阿木二郎「黒い涙」(曙出版/1966年?)
イヌダハジメ(aka キクタヒロシ)氏の今は亡き名ブログ「イヌノキュウカク」で紹介された作品
部落差別を受ける少女をもろに描いているが、内容は正直な所、つまらない
それよりも作者の阿木二郎先生の方が気になる
鈴原研一郎先生と関係があるようなのだが…
「吸血鬼ドラキュラ」と並び、「フランケンシュタイン」(日本公開は1932年)が日本の怪奇マンガに与えた影響は測り知れない
楳図かずお先生はもちろん、伊藤潤二先生にまでその影響は及んでいる
楳図先生が「恐怖への招待」(最初の画像)で仰ってるように、この無差別的なところが現代的かもしれない
「いたずら娘」(160円/1962年1/1)
詳細については以下を参照の事
https://t.co/uafRjeieSo
金持ちの描写に、池川先生の金持ちに対する複雑な思いが見え隠れするような気がする…かも…
まあ、主人公は、浮世離れした、金持ちのボンボンなので、結末は「毒薬と三人娘」の方がしっくり来ると思います
川崎三枝子「北の病室」(1960年代後半)
病気で死を目前にした少年と少女。生をあきらめた少年の為に、少女は鶴を折り続ける…という難病もの
この作品でも脳腫瘍が出て来て、ラスト、ヤバい事になる(四番目の画像を参照の事)
ドクロの死神を折り鶴で退散させるメルヘン(?)なシーンがお気に入り