小原幸子「星が流れる」
朋夫は、再婚する義姉への想いを込め、恵光童子を彫り上げる。仏像は義姉の実家に届けられるが…という内容
この仏像の発する濃いオーラが、ベタな悲恋話を妙チクリンな方向に横滑りさせていく
仏像が海に捨てられるラスト…感動的ははずなのに、すみません…笑っちゃいました
二階堂正宏「のりこ」
名作(?)「極楽町一丁目」の続編の一つ
パターンはいつも通りだけど、人体破壊描写が過激化
水虫になった両足を切断、暑いからと散弾銃で撃ったり、しゃっくりを止める為に首を切断したりと大暴れ!!
それを小粋なラスト一コマで巧みにまとめる作者の才能には本当に唸らされる!!
関崎志げ夫「フィリックスちゃん」(鈴木出版/1961年12月1日発行)
1960年に「フィリックス・ザ・キャット」がNHKで放送された関連で出されたものらしい
漫画版の方は、原作のスマートさやスタイリッシュさは皆無で、昭和のどら猫な感じ
内容は荒唐無稽な冒険ものだが、日本オリジナルなんだろうなあ
杉戸光史先生の短編「山んばの里」
これに出てくる二口女は、頭の方の口で猫を丸飲みするという凶暴さだが、他にも見所がある
それは、二口女が笑うシーン
両方の口で笑っていて、妙に斬新に感じた
頭の口の方が大声で笑っているのは、こちらの方が本性が出るせい?
ともあれ、腹話術とかに便利そうだ
平賀とくじ「恐怖の花束」(150円/つばめ出版)
ストレートな探偵もので、東京に働きに出た少女が偽札作りに巻き込まれ、複雑な陰謀の渦中へ…という内容
当時の漫画に関して知識は皆無に近いが、物語自体は良いと思う
ただ、絵に「スピード感」と「緊張感」が欠けていて、それが味と言えば味かも…
レナウンが倒産
んで、レナウンと言えば、やはり「ワンサカ娘」
んで、矢乃藤かちすけ「青い霊のたたり」でも使われていた(歌詞が若干変更・「走れブンブン」は元ネタあるのか?)
https://t.co/3dqu47pryR
画像は、若者達が、深夜の自動車道でスピードレースをするシーン
後で事故って皆、死にます
@msugaya @manga_gorilla どさくさにまぎれて与太話(ネタばれあり)
穿頭術を(多分)最も初期に扱った、太田康介先生「四角い穴」
アンデスの古代人は頭蓋骨に四角い穴を開けて、死者を生き返らせていたそ~な
一見、凄い技術のようだが、後頭部を幼児に叩かれただけで、即死しているので、結局、何の意味もないような気が…
好美のぼる先生はエロ漫画も描いていたことはマニアには知られているが、実物を見たことはない
ただ、「呪いの首飾り」のコマを見る限り、エロ漫画の評価が低いのも納得
吊り目の陰険キャラを差し引いても、これ程、ときめかない下着姿の少女は珍しいのでは?
絵の問題か、サービス精神の欠如なのか…
魚に呪われる怪奇漫画としては、ちゃおホラーの、のせじゅんこ先生「魚の涙」もある
宙に浮かぶ「魚の目」の描写や、捻ったラスト等、読み応えはあるが、川魚を粗末にしただけでこんな目にあうというのもなあ
過去、臭いのキツい川魚料理を食べたことがあり、ヒロインの「生ぐさい」には共感を覚える
犬木加奈子「教室は何を教えてくれる?」(井上雅彦編「異形コレクション 教室」)
学校という閉鎖的な空間を、子供という純真かつ歪なレンズを通す事によって、人間の実相がおぼろげに浮かび上がる(うまく表現できず、もどかしい)
15頁しかなく物足りないが、恐ろしく鋭敏な感受性は心に突き刺さる